2020余所自作78『自慰が止まらない』

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 あれから周囲の自分を見る目が明らかに変わった、と乃愛は思う。
 元から男子生徒にいやらしい目で見られてはいたけれど、それがまるで飢えた肉食獣が獲物を見る目に変わった。同級生男子は自分をかなり自由に弄んでいて…それでも処女を奪う一線だけは奇妙な同盟や牽制の様なもので全員が控えていたのを、その図を崩してしまうのは自分だった。
 二日後、自分は、授業の中で教師に処女を奪われる…奪って貰う。教師にお願いしたのは自分だった。入学してからずっとずっとずっとずっと何十人何百人の男子の玩具にされ続けて自分は壊れてしまったのかもしれない…皆が気持ちよく射精しているのに自分だけ本当の絶頂を知らない事をおかしいと感じてしまった。馬鹿みたいだと自分でも思う。妊娠は怖い。もしこれからもっと乱れ切った荒淫の日々が始まるとしたら誰の子供が出来るか判らない事態が起こりうるかもしれない。そこは教師が上手に『指導』してくれると思いたい…それが馬鹿としか言いようのないご都合主義で難しいと思っていても。でも自分は玩具にされる唯一人の女子なのだからそんな甘えを許されてもいいのではなかろうか。駄目。本当は欲しいだけ。ずっとずっと自分を弄んできた何本何百本の男子生徒達の性器を思い出してしまい、乃愛の全身にぞくぞくっと震えが走る。きっと犯される。同級生達だけのお触り許可でなく、ねっとりと自分を視姦している他の組の男子や上級生達にまで。
「――う…ふ……ぅ……っ」
 早朝の教室。朝練の為の開門直後に登校するのはかなり前からの習慣になっていた。
 ――以前、通学途中に見知らぬ生徒に男子トイレに引きずり込まれそうになってから。あの血走った目と力任せに掴まれた恐怖は忘れられない。もしもあのままトイレに押し込まれていたなら確実に犯されていただろう。それが怖いから教室へ…少しは安全な教室に乃愛は逃げ込む様になっていた。その事件は精神的外傷になっていた筈だった。それなのに。
 他の生徒はまだ登校してこない。朝練用の開門は本来部活動用だけであって部活棟と他の一部が開門されるだけで校舎の開門はもっと遅い。乃愛の登校も教職員と外部用の出入口を使ってのものだった。学年でも3人しかいない女子の乃愛はその辺りはかなり許されている…だが事務員や他の教師はどれだけ自分の立場を知っているだろうか。あの教師だけ、は流石に有り得ない、乃愛の身体に妙に触れてくる教師は多いし、乃愛が同級生達の指定で着るいやらしい制服や私服は校内の殆どの人間が目にしているのだから。
 少しでも自宅からの制服を汚さない様に、少女はするりと制服のスカートとパンティを脱ぐ。既にパンティはねっとりと濡れていた。仕方ない。二日後の授業を考えるだけで乃愛の頭はぼんやりとして脳裏には教師のあの赤黒くとても逞しい牡槍が浮かんで離れないのだから。ブレザーを脱ぐ余裕もなく乃愛は忙しなく自分の下腹部へと手を伸ばす。薄い…本当に薄い柔毛が狭い場所にほんの少しだけ生えていた場所は、もう何もない。修学旅行後に剃り落とされてしまった。シェービングクリームの代わりになったのは同級生達の精液だった…それは屈辱的な行為だった筈なのに。それなのに。
「あ……はぁ……ん!」
 ぞり、と最初に柔毛を剃られた瞬間を思い出してしまった瞬間、乃愛は仰け反り自らクリトリスを捏ねてしまう。一対一で愛される恋人ならばこんな異常な行為はないだろう、教壇の上で左右に限界まで脚を広げさせられながら、ジャンケンの順番で、同級生全員が楽しめる様にわざとほんの少しずつ元から少ない柔毛を剃り落とされながらクリームの追加と称して下腹部に射精されては剃刀をすべらせ、剃り残しがない様に襞を捏ねられ窄まりまで指で確認され…あれは本当に危険な行為だった気がする。全員の精液が乃愛の下腹部に塗り広げられ、そして、精液塗れの指が捻じ込まれていったのだから…膣に、窄まりに。
 今度は、それが男子生徒達の肉棒に変わる。指ではない。
 ぞくぞくぞくっと震えがはしり、乃愛は堪え切れず自らブラウスの胸廻りを開けさせフロントホックのブラジャーを外し荒々しく乳房を露わにし、揉みしだく。ぶるんと揺れる乳房は入学してからもう2サイズ変わっている…男子に揉まれ過ぎている乳房と乳首は感度が増しており少し揺さぶられるだけで愛液がとろとろと溢れてくる…それだけではない。揉まれたい吸われたい掴まれたい噛まれたい滅茶苦茶に掴まれて捏ねられたい。乳首はもっといやらしい。――女性器は、もっともっといやらしい。
 ぐちょっぐちょっとあからさまな粘液音を立てさせて乃愛の指が下腹部の溝を捏ね続け、中指と薬指がずぶっと膣奥に潜り込む。足りない。女の乃愛の指は同級生の誰よりも細く、物足りない。自慰は自分のツボを弁えていて気持ちがいいと言うけれど、でも自分以外の存在が犯してくれるもどかしさや卑猥さや荒々しさには敵わない…やっぱり下手な人はいるけれどどうせ一人では済まないのだから。ましてや、二日後に自分の処女を奪うのはあの教師のとても立派な肉槍なのだから。
「おまんこ…して……」
 ぽつりと呟いてしまう言葉は高校一年生の女生徒らしい初々しさと恥じらいを含みながら、淫らに濡れ切っていた。
 どれだけセックスは素敵なのだろうか気持ちいいのだろうか。ずぶっずぶっと自分を犯す教師の凶悪な肉棒を思い浮かべ乃愛は頼りない二本の指で牝肉をくじりながら喘ぐ。早朝の教室に牝のにおいがはっきりと漂い、ぷちゃっぷちゃっぷちゃっと濡れ過ぎた膣口から溢れた愛液は下腹部全体を濡らすだけでなく内腿を垂れ、そして下腹部の丘から直接ねっとりと糸を垂らして腰の動きに揺さぶられ雫を揺らして落ちる。二日後。もうあと二日。まだ二日。二日後、少女は女になる。
 どんな体位で貫かれるのだろうか。避妊はされるのだろうか。それとも…生殖の授業なのだから膣内射精までされてしまうのだろうか。精液はやっぱり膣奥で浴びれば熱いのだろうか。教師の射精の脈動を膣全体で感じるのはどれだけ気持ちがいいのだろうか。はあんはあんと甘い喘ぎを抑える事もせず、乃愛はまるで教師の腰に跨り自ら腰を振りたくる様に腰を前後に揺らし続ける。浅ましくいやらしい動き。初体験なのだか痛いだろう。それでも教師はきっと最後まで実践してくれてしまうのだろう…出来ればすぐに痛みが取れればいいのだけれど。上手にじょうずに犯して欲しい。
 指を受け入れている牝肉がぐじゅりぐじゅりと淫らな蠢きを繰り返して締め付けてくる。ざらついた膣口の内側の牝肉。膣口のくねりが、とってもとってもいやらしく上下から指を締め付けてくる…乃愛の中指と薬指ですらぎゅっと絞り込んでくるこの淫猥な肉はどれだけ牡肉を悦ばせる事が出来るのだろうか、出来れば所謂名器だと嬉しいのだけれど…教師は楽しみにしてくれているらしい…散々自分の牝肉を狂わせてくれた男の人が、自分のこの肉を。ぐいっと中指と薬指に力を入れて孔を広げようとしてみてもスイッチの入ってしまった膣はぐびぐびとうねり絞り上げる状態になってしまいもう簡単には広げられない。いやらしい膣肉の窮屈さに、乃愛は激しく首を振りたくりながら仰け反る。
 達してしまいたいのに、物足りない。
 んはあああああっ!んはあっ!貪婪な牝の喘ぎと牝のにおいが早朝の教室に篭もり、それは収まる事がない。

 校舎の開放時間になる一時間半後、乃愛は教室の床に突っ伏して腰を高く突き出した状態でまだ自慰に溺れてしまっていた。
 唾液と涙が垂れて頬を濡らしている。結局脱がなかった制服はびっしょりと汗で濡れて柔肌に貼りつき、一部冷えた感触と熱い火照りそのままの熱さが混ざって気持ちが悪い…そうぼんやりと認識しながら、乃愛の指はまだ牝肉を捏ねていた。
「あと…ふつか……ね……」
 放心しながら、ぽつりと少女は呟いた。

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