『真夏日とセーラー服(仮)』熱帯夜3

表TOP 裏TOP 裏NOV BBS / 熱帯夜2<熱帯夜3>熱帯夜4

【何?これ、この子生えてないの?】
【こっちも鈴付き!】
【偽パイパンキター!】
【お前ら弾幕濃過ぎw】
 バスローブを持ち上げた手がある一点を越えた途端、一斉に液晶画面を埋め尽くし流れていく文字列に香澄の身体がびくりと跳ね、反射的に拒否反応で頬と口元に手を当ててしまったその腰の両脇に布が落ちた。
「ぃ…ゃ……っ!」
 思わず溢れてしまったかすかな悲鳴がマイクで拾われてしまう可能性も考えられず何度も弱く首を振ってしまう香澄の両乳首と、そしてカメラでズームアップされている下腹部の中央で、小さな襞が中途半端に開いて覗ける艶やかな粘膜の谷間の上端のクリトリスを挟み込むニップルリングがちりんちりんと小刻みに音をたてる。いや、夥しい愛液にまみれたクリトリスのニップルリングの鈴は、跳ねるたびに粘液の糸を伸ばして浮いては潤滑液にまみれた赤ん坊の様な柔らかくぷっくりと膨れた丘と薄く小さな襞と粘膜ににちゃりと当たるのだから音はたたないのかもしれない。
 羞恥に身動ぎするたびに布に隠れていた愛液の音ははっきりと部屋に鳴り響き、くちゅくちゅと襞を粘膜がくすぐり香澄を更に喘がせる。昼下がりは水の様だった愛液が糸を垂らす濃さになったのは夕方だっただろうか…休みなしに弄ばれ続けた膣とクリトリスの疼きは帰宅前後にわずかに休みを与えられただけで殆ど快楽に浸けられた状態のままだった。今は部屋には誰もいない、そう判っていても膨れたクリトリスをニップルリングでキツく挟まれている刺激は、鈴の音は、強制的に隷属的な快楽をもたらし続けていた。
《次はおまんこを左右に指で開こうか》
 男の声にびくんと香澄の身体が震える。その構図は何度も命令されて繰り返していた。四人掛けのボックスシートで、ガラガラの車内の通路の中央で、帰宅ラッシュで男達に一重で囲まれただけのほとんど身動きのとれない車内で、開いた後はご褒美と称した淫らな責めが待ち受けている。香澄に何かの行動をとらせた後は激しく責めたてられると決まっていた。だが今自分を激しく責めたてる男達はこの場にいない…それは救いである筈だったが何故か香澄の不安を掻き立てるものだった。
 はぁっと香澄の唇から緩く震えた吐息が漏れる。怖くて堪らないのに頭の中にぽぅっとした甘く切ない靄が漂い、全身のざわめきが収まらない。誰もいない自室で自分は何をしているのだろう。脅されているとはいえ、同じ屋根の下には両親がいて、恐らく自分の身に起きている事を話せば悲しみ心配しそして何らかの行動をしてくれる。だからこそ両親にだけは知られたくなかった。この瞬間、消える事が出来ればいいのに。すべて自分から動かねばならない逃げ道のない辛さと不安に、液晶画面から逸らす香澄の瞳がやるせなく揺れる。
 香澄がわずかに動くたびに三ヶ所の鈴はちいさく鳴り、むず痒さに跳ねる時ははっきりと涼しげな音を響かせ、その音を聞くたびに否定したい十七歳の肢体を支配する快楽が頭の中で結びついていく。どくどくと激しく脈打つ鼓動が鈴の音と共に耳奥で反響する中、恐らくは錯覚であろうカメラの可動音が香澄に届いた。
 どこを映しているのだろう。
 言葉としての思考にもならない状態で浮かんだ疑問に、少女の大きな瞳が動く。
「――っ……ぁ!」
 薄暗い筈の椅子の座面と生白い下腹部が、そしてその中央で淫らに濡れた粘膜の谷間が液晶画面の中にはっきりと映し出されていた。まるで葛湯を垂らした様な愛液は腰をくねらせ続けてしまった為なのかクリトリスの辺りにまで淫らに濡れ、びくんと跳ねた香澄の肢体にニップルリングの鈴が大きく音を立てる。
「ぁ……ぁああ……っ…ぃゃ……っ……ぃ…ゃぁ……っ」
 スポットライトを浴びせているワケでもなし、ただ普通に白熱灯を燈しただけの部屋は光量不足である筈だが、液晶画面の中の動画は昼間と大差なく明るくはっきりと少女の女性器を映し出し、愛液を吸いぬらぬらと光るバスローブの裏側の細かな布地までが判るレベルだった。インターネットを経由しているとは思えない画質の良さであり、生で見ているのには流石に及ばないかもしれなかったが、自主的に晒そうと願っているのではない少女にとっては残酷なまでの高画質である。自分で至近距離で見る事はないクリトリスの根元に食い込む形のニップルリングの痛々しさにぶるっと身体を震わせた香澄の瞳が虚ろに揺れた。
《顔をここに映されたくないよね?》
 この画質で映されてしまえば香澄の顔を視聴者は簡単に憶えてしまうだろう。いや、動画保存をされてコピーで流出すれば香澄の周囲に見つかってしまうかもしれない。顔を映されるのだけは避けなくてはならない…それだけしか香澄に出来る事はなかった。
 甘く濡れた吐息が震える唇から漏れる。どくんどくんと全身が脈打つ中、ニップルリングにキツく挟まれた場所が男達の歯や指を否が応にも思い出させ腰の奥から全身に甘過ぎる疼きが駆け巡り、香澄の現実感を奪っていく。
 喘ぎが漏れる中、少女の震える指が下腹部の襞を摘まみ、左右に開いた。
 にちゃりと卑猥な音が響く。
【くぱあキター!】
【うわぁうわぁうわぁドスケベだわこの子ーw】
【売女にしては色綺麗だな】
【お前らの愛でエロマンコ見えない】
 一気に増えた文字列に香澄の指がびくっと震える。自分の行為をインターネットに流されているのではなく、誰か数人がこっそりと見ているだけならば救いがあるかもしれないが、タイミングとその書き込みの量は明らかに小人数のものではない。電車の時の三十人程度ではなく、四百人以上が本当にこの光景を目にしているのかもしれないと香澄に実感させる。
《カメラの邪魔にならない様にオナニーをするんだ。やり方はたっぷり教えたよね》
 あまりの羞恥と身体の疼きに、カメラの角度を考える余裕は香澄にはなかった。目の前のノートサイズのタブレット型コンピュータですら大写しになっている淫らな光景は、一般の大型液晶ディスプレイに映されたら相手の顔のすぐ前で香澄が女性器を見せているのと大差が無い。しかも何百人もの大勢に。眩暈を感じながら、香澄の身体の奥でぞくぞくと被虐的な疼きが悲鳴をあげる理性を残酷に焙り、より一層身体を過敏に反応させていく。
 にちゃりと音をたてさせながら、香澄の指がクリトリスを擦った。
「――は……ぁああああ!」
 根元で挟まれ充血しているクリトリスをそっと押さえただけで電流を流された様な強烈な刺激が香澄の全身を貫く。堪えなければいけない恥ずべき感覚だと思えば思う程それへの警戒と怯えは増し、意識は更に集中し、そして感度は増していた。自慰をしなければ顔を映されるのだから、仕方ないのだ…香澄の中で言い訳が繰り返され、やがてそれは男達に浴びせられた数々の命令に変質していく。
 ニップルリングの鈴を小刻みに鳴らせて香澄の指がクリトリスを擦りたてる。かすかな意識にカメラの位置が残っているのか、無毛になっている薄い腹部から乗せた手で限界まで伸ばした中指の先でくにくにと突起を上から捏ね回す。華奢な白い指の動きは最初から疼き切っていた突起を更に焙り、強烈過ぎる男達の責め苦を本能的に求めて爪まで使って軽く掻き、やがて爪を立ててしまうまでにエスカレートしていく。
 そして香澄の手は二つあるのだった。
 椅子の上で軽く背を丸めるまでもなく、肘置きに脚を乗せた状態の香澄は背中側から回した手の先で、膣口をゆっくりと撫で回す。流石にこちらは大胆になれないのは香澄自身はまだ処女である男のモノを確かに受け入れていないからかもしれない。だが、今朝までは性的快楽を知らずにいたその膣は何も挿入されずにいる今、淫らに波打ち愛液に満たされた蜜壷に陵辱を求めてぐびりぐびりと淫蕩なうねりを繰り返しながら疼ききった潤滑液を滾々と溢れさせている。
 決して慣れてはいない筈の自慰は時間が経つにつれ執拗な貪欲なものに変わっていき、それに従い香澄の全身がやり場のない疼きにくねり乱れ、十七歳のしなやかな肢体の形良く発育した柔らかくも張りのある美乳が揉みもしないまま淫らに弾み、愛撫を求めるかの様に卑猥に揺れる乳房の先端で二つのニップルリングが高らかに鳴り響く。だがそれは香澄の下腹部を集中して撮影している一台のカメラには撮影されている筈がなかった。喘ぎ声を漏らすまいと必死に堪えながらも時折甘く上擦った声を溢れさせつつ整った顔に怯えと羞恥の混ざった被虐の快楽に涙をこぼす香澄の初々しくも淫靡な顔も。
 もう液晶画面隅の数字を読み取る事も出来ない少女は、オークションの文字の横の数値が最初に見た時より一桁変わっている事に気付かない。
『だめ……熱い…あつい……、ぁ……!』
 信じられない様な下腹部の火照りが乳首に塗ったクリームのものと同一と気付き、香澄の指が一瞬凍った。クリームは乳首に塗った後、更に追加する事はなかった、だがそれから拭っていない指にはまだクリームが残っていたのかもしれない。あの、乳首を酷い虫に刺された様なつらい痒みに襲わせたクリームが。せめてティッシュなどで拭っていればよかったかもしれない。だが、時既に遅し。
 びくんと激しく跳ねた香澄の膣口から愛液が絞られる様にとぷりと溢れる。
「はぁぁぁぁぁあああ!」
 香澄の指は、膣内に挿入されたばかりだった。
 まだクリームは膣内には効いていないかもしれない、だが自ら弄び続けてしまっているクリトリスには薄くでもクリームは塗り込められ、そして香澄自身がその疼きを煽り続けてしまっている。ただでさえ過敏で、そして夕方遅くまで男達に念入りに集中して弄ばれきっていたクリトリスは香澄の羞恥心を裏切る様に貪婪に快楽の味に溺れていた。――だがそれは、膣も同じだった。
 ただセックスで処女を奪われなかっただけと思える程、香澄の膣は男の指の抽挿によって女の悦びを残酷に刻み込まれていた。指の拡張と言っても三本まで増えれば既に処女を奪われているに近いだろう。乱れ切った少女の処女肉の絶頂の収縮を指で堪能したのは全員と言ってよかった。
《オチンチンで奥までずっぷり突き刺されてイクともっと気持ちいいよ》《香澄の淫乱オマンコ、きゅうきゅう締めつけておチンポちょうだいっておねだりしてるよ。まだ処女なのに恥ずかしい子だよお前は》《ほらほら許してじゃないだろイキまくってる間も擦って下さってありがとうございますだろ?》《指でこれなら本番やったら天国だよ、ねぇ、香澄ちゃん》《電車内でセックスなんて普通出来ないけど、香澄ちゃんみたいなサセ子なら出来るね》《「指マン気持ちいいです」って言えよ》
 華奢な中指を根元まで挿入した香澄の唇から溢れた小さな舌が小刻みに宙を掻く。男達の中の誰よりも細く、そしてぎこちない指だったが、その指を喰い締める膣のざわめきとざらつきは他の誰でもなく最も香澄の羞恥心を残酷に抉っていた。膣が波打つたびに自分の身体がこれほど悦んでいると気付かされる…それをずっと男達に堪能させていて全員が香澄の快楽を把握してしまっている。どれだけ怯えていても、膣はこんなに卑猥に指を絞め付け、そして、香澄は……。
「ぁ…ぁう! っは……はぁぅ…っ、ぁっ、あぁ…っ!はうっ!」
 知的で清楚な顔立ちを被虐に彩らせ、香澄は全身でよがり狂っていた。
 白い脚は肘置きの上で激しくもがき、滑らかな天鵞絨の上で滑った足に、肘置きの上に膝を乗せた状態になった香澄の腰は、まるで牡の抽挿に応える貪婪な牝の様に前後に跳ね、愛液の糸を座面に貼りついたバスローブとの間にねっとりと垂らす。その激しい動きを追いきれないカメラは下腹部の拡大撮影を諦めたのか香澄の白い裸身を胸の辺りから尻肉までを収める状態に変わっていた。だがそれは香澄の乱れた動きにより顔がフレームに入るか入らないかの際どいモノとなり、文字列は香澄の顔がわずかに写りかけては沸き立ち、香澄の喘ぎに男の命令で無思考のまま反復する卑猥な言葉が含まれるたびに盛り上がる。
 男の命令に従う事が唯一自分の素性を守る方法だと思うしかない香澄のインカムに届く男の指示は、文字列で要望の多かった行為を時折採用し、そしてそれが視聴者の反応を煽りたて加熱させていった。不思議と男達より年齢層の低そうな要望が多く、それは熟練した風俗嬢へのリクエストや責め苦ではなく、十八禁パソコンゲームやマンガでのSM調教まがいの痴女的露出が大半であり、現実の少女にそれを行わせるのが可能である上、香澄は十分にその期待に応えるだけの肢体を有していた。
 香澄に命令を出来る様になった後半三十分は大勢からの自慰調教と呼んでも過言ではない。途中から違う文字色で書き込まれる様になった主催側らしき固定の文字列はインカムで香澄に与えられた命令をリアルタイムで視聴者にも伝え、そして哀しげな啜り泣きに続く従順な行為により少女は決して逆らう事の出来ない身である状況と判ると要望は更にエスカレートしていく。
 放送終了4分前には自慰での絶頂を繰り返し続けて惚けかけた香澄に与えられた命令は、後半に入ってからでは一番穏やかなものだった。
 びくびくと腰から内腿までを痙攣させながら三本の指をゆっくりと抽挿している香澄の全身は汗にまみれ、怯える事すら出来ずにとろんと惚けている香澄の口の端から唾液の糸が垂れる。あくまでも、目の前のカメラには香澄の顔は映っていないであろう。内気で落ち着いた平時の香澄の声を知っている者では、快楽に溺れ怯え掠れ震える声は同一人物のものと断定出来ないとは思える。
 香澄の口元からゆっくり抽挿させる三本の指までを執拗に舐める様に移動する画面は、狂乱の後、まだまだ淫蕩な余韻に溺れ続けているのだと判るものだった。知性を失った緩い喘ぎと、自ら繰り返し続ける抽挿に心地よくゆるやかにくねる身体と、ぬらぬらと光る薄桃色に上気した柔肌の動画の中、放送終了時間カウントダウンのその上に次回放送予定時間の告知が現れる。
 そして、画面が黒く変わった。
《現在、番組はオフラインです/開始まで14時間00分00秒/現在のアクセス数731》

Next 熱帯夜4
20110724

■御意見御感想御指摘等いただけますと助かります。■
評価=物語的>よかった/悪かった
   エロかった/エロくなかった
   もっとエスカレートしちゃえ /そろそろやめてあげて
メッセージ=

表TOP 裏TOP 裏NOV BBS