Re: 禁「牛・馬・犬・猿・鶏」

投稿者[ ちょっと一服 ] 発言日時 [9月13日(金)07時15分34秒]

元の発言 [ 禁「牛・馬・犬・猿・鶏」 ] お名前 [ たかとり ] 日付 [ 9月13日(金)00時18分08秒 ]

>>  比彌沙伎理と梁は、別の漁具のような印象を受けます。
>>  「ヒミサギリ」とは何でしょうね。


「卑弥呼遮り」でしょうか。それは冗談ですが,
「ヒミ・遮リ」という漁具か漁法か,といった辺りですかね。
# 卑弥呼の卑弥に通じているとしたら大問題ですが・・・
# 比/卑ともに甲類清音。
# なんて。§^。^§

>>  食肉に関しては、「牛・馬・犬・猿・鶏」を禁じ、「以外は禁の例に
>> 在らず」とありますよ。
>>  豚肉を禁じていませんね。書き落としとも思えないし・・。


豚が食用として通用していたんじゃないですか。

>>  そもそも「猿を食べるな」とは、猿を食べている状況があって、出る
>> 禁令でしょう。猿を食べていたんでしょうかね。


食う人もいたんでしょうね。

>>  弥生的な「蛇神」信仰は、書紀編纂の頃には洗練されて「龍神」信仰
>> になっていたのではないでしょうか。


記紀の場合,竜神というと,「虹」と絡みます。
# いわばスペクトルふうな存在みたいです。

一方,黄泉国の「いかづち」が悪神であることから,
蛇神の持つ位相が難解ですが,死神の使いという側面があり,
両者の差について,あれこれと推理しています。

>>  スクナヒコナの、何処が、どう、妖しいんでしょうか?


少彦名命は神聖蛇神かもしれない,という妖しさです。

まず,蛇が,ゆらゆらと踊って威嚇するさまが,
酒に酔ったようすを連想させる,
という見方があるそうです。

次に,八俣大蛇などは好物の酒に溺れて退治されたことから,
蛇は酒好き,という見立てがある,ということになっています。

さて,少彦名命は,酒の神として知られています。

また,少彦名命は,粟茎の先に登って弾かれて常世国へ去った,
という記述がありまして,この所作は小蛇を思わせる,とか,
あるいは,村人が粟茎で蛇を追い払う風習を思わせる,とか,
蛇に絡んだ推理・諸説があったはずです。

サイト上には,次のような見方のものがありました。

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神社 anecs/八百万の神々/少彦名神
http://www.ffortune.net/spirit/zinzya/kami/sukunahiko.htm

少彦名神が乗ってきたのはガガイモの実の舟ですが、多くの人がこの「ガガ」
という音が「カガチ」(蛇)に通じると指摘しています。そこから少彦名神は
海蛇の神だったのではないかという説もあります。

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というわけで,少彦名命には蛇神ふうの痕跡が認められるのではないか,と。


ところで,このガガイモ科の植物で,アイヌ語でイケマと言うのがあり,
薬にも毒にもなる植物として神聖視されているとのことです。

次のサイトでは,知里真志保説として,
「イケマ」=「カムィ・ケマ(神の足)」と推理しています。ここに,
「酔っぱらったようになり、ふらふらして、時にはそれで死ぬこともあるそうだ」とか,
化膿止めに使用していた,とありますね。


アイヌ語新聞「アイヌタイムズ」の記事/「イケマ」
http://www5d.biglobe.ne.jp/~hel/jp/JOKO/AT19.htm


少彦名命は,大己貴命とともに,療病方・禁厭法に絡んできますら,
このアイヌ伝承は,実に興味深いです。
# すごいなぁ。これは,アイヌ伝承の大殊勲だなぁ。


酒の神が実は,毒性の神であったとしたら・・・ぞくぞくしますね。

ところで,ガガイモには,カミキリムシが集まるそうですから,
大己貴神の頬を噛んだのは,カミキリムシのことかもしれません。

あるいは,小蛇に噛まれたのかもしれません。
ガガイモはツル性ですから,茎は蛇行形ですし,
葉の形はハート型で,蛇の頭部のようでもあります。

同時に,ガカイモには蝶も集まるそうですので,
鵝について蛾(ひむし)説があるのは面白いです。

しかし,「鵝毛」と言うと,
「白くて軽いので雪にたとえる」(新字源)とあり,

一方,ガガイモの実が割れると,種子に白い毛があり,
雪のように飛散するそうです。

これは,また,ガガイモ科に特有の毛として,
綿の代用として使われていたそうです。

日本では針刺や印肉などの小物用らしいですが,
少彦名命が小っちゃいそうなので,
衣服にしていたことで辻褄があいそうです。

れれれ,何の事はない,初めから不思議はなかったんでしょうか? 
この種の少彦名命解説について・・・。御存知ですか。ありそうですね。

ガガイモ信仰を軸に,古代人の世界観の一端を凝集している,と。

カミキリムシにしろ蝶にしろ,ガガイモならばともかくも,
粟にたかったら害虫・・・としたら,追い払われるでしょう。

ガガイモ(イケマ)は薬にも毒にもなり,
ガガイモにつく聖なる虫は害虫でもある,
といった辺りは,少彦名命の辛い性格に通じます。

こうなると,従来の少彦名命蛇神説についても,
別枠での探究が必要になるかもしれませんね。m(__)m

アイヌ伝承が元の話を示唆しているとしたら,
縄文以降の蛇文・渦巻文文化からの探究が視野に入ります。

馬頭鬼さんから蛙文土器を紹介されて,
以降,長野や山梨の縄文に凝っていまして,
天(アメ)というのは九州に残った縄文遺風集団かもしれず,
これを機会に失われた日本列島の叡智が本格的に蘇るかもしれません。
# いや,冗談でなく,あれこれと連鎖反応が続いております。


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