『真夏日とセーラー服(仮)』陽炎7

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「君の父上に聞かせたいものだよ、おちんぽ欲しいとはねぇ…令嬢ぶっておいてとんだ淫乱じゃないか、ええ?」
 何故か執拗に父親の話をするのはやはり調査や同年代の子を持つ親なのだからだろうか。男には娘がいるのか息子がいるのか、それでも自分をこうして犯す男の暗い獣欲のおぞましさを意識の表面で感じ、香澄はぞくりと寒気を覚えつつ、同時に二つの孔が男の指をざわざわと喰い締める。理性で聞いてなどおらず、悪意と辱めを感じ喘いでいるだけに近いが、それでも人間の精神はどこか片隅で理解をしそれに反応をするのか無視をするのか…少女はその選択肢の中でも被虐的な道を選択する。
「いやぁ……っ、いやあっ、おじさまぃやぁ……っ」
 靄のかかった思考に幻の様に浮かんだ両親の姿から逃げようと高く掲げた腰を振りたくり、香澄は泣きじゃくる。親を守る為でも親に知られずに済む為でも親を悲しませない為でもなく、辛い現実から逃れる手段としてですらなく、淫らな辱めの興奮と直結する男の性器の支配から逃れられずに少女は身悶える。
「仕方のない牝犬だねぇ君は」
 ぬぽりと引き抜かれた指にだらしのない喘ぎを漏らし唾液を垂らす香澄の肩がぐいと引かれ、上半身を引き起こされ乳房が淫らに揺れる。何をされているのか判らない呆けた顔のままベッドから数歩歩かされた香澄は、明るいテラス窓に身体を押しつけられびくりと強張る。
 縦長のテラス窓に十字に交差している装飾用の桟は細く、テラス窓の外にあるベランダも同じく実用性はない奥行きのないもので、外からの視線を遮る物ではなかった。室外へと裸身に無惨に破かれたスリップを絡みつかせただけの姿を押し付けられた香澄の瞳に室外の光景が映り、虚ろな瞳が怯えと羞恥に焦点を結ぶ。
「ひ……っ!」
 広いホール状のコンコースに大勢が行き交う昼下がりの光景は香澄の目の前でなく眼下に広がるものではあったが、だがそれは何十階もの差ではなく目を凝らせば通行人の表情も判る程度でしかない。マジックミラーとは思えないテラス窓にほぼ全裸の状態で押し付けられた香澄の淫らな姿は、見上げた人物にいつ見つかってもおかしくはない。室内と同じ優雅な装飾の施されたコンコースは、TVのニュースで改装の話題を香澄自身見た事のある日本有数の巨大駅のもので通行人の数も途絶える事なく多く、そして有名な建築物の為か見上げる人も見かけられた。
「いや…っ、おじさま嫌……っ、見えてしまいます……いやっ」
 テラス窓に手を突いていた香澄の背が男の手に押され、頬と豊かな乳房が冷たいガラスに押し付けられる。むにゅりと乳房が押し潰される感触に昨日繰り返された電車内での恥辱の数々が脳裏を過ぎり、今自分の置かれている状況の違いに香澄は眩暈を覚えた。脅されているのには変わりがないが、大人数による力ずくでもなければ通過していく一瞬の行きずりの空間でもなく、もしも見上げた通りすがりの人物が訴えれば猥褻物陳列罪か何かに該当しそうな行為であり、そしてホテルで一対一で異性に弄ばれている言い逃れなど出来ない状況である。夏休みの平日なのだが列車の乗り継ぎなどの観光客は改札を出ないからなのか、コンコースを行き交う人々はスーツ姿のサラリーマンが多くわざわざ駅舎の優雅な内装を見上げる事なく通り過ぎていく。しかし観光バス集合場所が近い為カメラ片手の観光客の姿もあり、その場合は物珍しそうに建物内を見回している場合が多い。
「見られるのが好きなんだろう?」
 処女喪失の違和感と疲れで力の入らない香澄の身体を窓に押しつけたまま、膝の裏側から片足を掬い上げた男は傍らの椅子の肘置きの上に足の裏を着かせる。
「いやっ、おじさま……おじさまお願いします…ベッドで……」
「娼婦が注文とは生意気だと思わないかね?ああん?」
 力が込められない上に片足を上げた不安定な状態に崩れそうな身体で懸命にテラス窓にしがみつく香澄の瞳からぽろぽろと涙が零れ落ちた。当然の様に腰を両手で抱えた男に首を弱く振る少女は、ぬるりと下腹部の谷間を擦った傘の感触に凍り付く。人々に見上げられる角度の上結合部が見えてしまう体勢で犯される予感に怯える香澄を労る様子もなく、男の傘がぬろぬろと大きく谷間を前後に擦り、あからさまな粘着質な水音を室内に響かせる。
「こいつが欲しいのだろう?」
「ベッドで……ここはいやです…、おねが……ぃ……」
 背後からの不利な体勢に関わらず長大さに任せた大きな動きにクリトリスの上から窄まりまでを執拗に捏ね回され、びくびくと震え膝から崩れそうになる香澄の腰を男の手がゆっくりと前後させた。徐々に腰を突き出し責めに応じる体勢へと変えられていく中、香澄は羞恥に首を振りたくる。
「おじさま…、っ、ぁ……あぁぅ……っ、やぁ…っ」
 ぐちょっぐちょっと鳴り響く淫音に合わせる様にテラス窓に深く押し潰される乳房は濡れた円の形に汗の跡を残し、豊かな乳房の間に溜まった僅かな汗は揺れ動き谷間が密着する度に上気した柔肌に伝い落ちる。まだ処女を奪われたばかりにも関わらず男に揺さぶられる身体が淫猥にくねるのは女として生まれた性なのか、啜り泣き制止する声は悲壮ながらに濡れていく。ガラスに突く指がきゅっと音を立て、汗ばむ肌に漆黒の髪が貼り付き、熱い吐息に香澄の口元のガラスが曇る。
 谷間の先端の突起から窄まりまでを捏ね回す傘に意識が奪われ、膣口を押し上げる度にどくんと全身で震える香澄の思考の隅で、どれだけ足掻いても無駄だと諦めてしまっている自分自身がいるのを感じていた。だからと言って楽しめる状況などではない…それなのに少女の膣口は男の傘の突き上げを感じる度に卑しくぐびぐびとうねり、逸らされる度に尻肉が落胆に揺れてしまう。
「ああん?香澄君随分とすけべな顔をしているじゃないか」
「そんな……、ゃ……ああ…っ、ん……くっ…ぁ……ぁああっ、あっ!」
 広い範囲を往復する動きから膣口を捏ね回し軽く突き上げる動きへと変化した傘に、香澄の身体はテラス窓に押し当てられたままびくびくと反り返る。猛々しく屹立する男のものは一度狙いを定めた後はもう少女の腰を手で押さえておく必要などないのか、腰から離れた男の手が背後から香澄の乳房をその裾野から搾る様に掴んだ。
 悲鳴をあげる少女の足の指が床と椅子の上で縮込まり、白い内腿が痙攣する中、男の手が搾り上げている乳房のその先をガラスに押し付け擦り付ける。白い乳房と鴇色の乳輪から乳首は汗に濡れている為に透明な板の上で引っかかり、痛々しい程尖った乳首がくにゅりと根元から折れて引きずられ、上下に乱暴に擦り込まれたかと思えば軽く撫でる様に円を描き焦らされた。仰け反ったままどこ淫らな響きの悲鳴をあげ男に許しを乞い続ける香澄は、力任せに乳房を搾られる痛みに混ざる疼きに怯え首を振りたくる。乳首がむず痒い。ガラスに擦られる摩擦が疼きを更に酷いものへと変えていく。昨日から何十人の男に弄ばれ摘ままれ抓られ捏ねられ舐られ吸われ噛まれ続けた挙げ句にニップルリングで刺激されていた乳首は既に十分に性感帯として目覚めさせられてしまっており、その初々しい外見と異なり男からの責めを待ち望む淫らな芽となっていた。そこが溜まらなく疼く。朝の陵辱でも刺激されてはいたが、どこか物足りなさを感じていた自分にまだ香澄は気付いていない…この自分を憎んでいる様にすら感じる男の残酷で執拗な責めで乳首を弄ばれればどうなるか…蕩ける思考の底でくつくつと沸き立つ淫蕩な期待が膨れ上がる。辱めに泣きじゃくりつつガラスに擦り付けられ乱暴に搾られる胸を垣間見てしまう香澄の膣口から破瓜の血と精液が混ざった濃密な愛液がとろとろと溢れ、口で清めた男の傘だけでなく幹を伝い袋までを卑猥に滑らせる。
 より強く乳房を搾り上げられた時に香澄の口から溢れたのは、甲高く悲壮な嬌声だった。
「こうもはしたない小娘に育って恥ずかしくはないのかね君ぃ。ええ?」
「ゃぁ……っ、おじさま、いやぁ……っ」
 硬いガラスに乳首の筆で汗を塗り込めていく様な男の手の動きに、香澄は左右に腰をくねらせる。壮年の男の手で豊かな乳房を形が歪む程掴まれ捏ねくられる痛みがずきずきと乳房の芯から頭の中心と膣奥に電気信号の様に駆け抜けていき、香澄の熱く乱れる吐息が口元のガラスを曇らせる。自分でも判ってしまうはしたない結合部の濡れに、震えながらちらりと盗み見た眼下の景色は通勤客と観光客が行き交う卑猥さとは無縁なものでより一層少女は羞恥に身悶えた。ガラス一枚隔てただけの場所で愛してもいない名前も身分も知らない父親程の男性に、性器を擦り付けられ乳房を絞られてよがる自分に眩暈すら覚える。
「くくく……嫌いや言いながらおまんこがくにゅくにゅざわめいているじゃないか。露出プレイが好きで仕方ないんだねぇ」
「そんな…そんなこと……ない…です……ひあああ!」
 懸命に否定しようとした香澄は、搾る力はそのままに裾から乳首へと動いた指に強かに抓られ全身で跳ねる。がくんと伸びた身体に背後から男の身体が密着し、膣口を突き上げる傘がぐっとその先をめり込ませた。
 ぞくんと腰の奥から頭の芯まで突き抜ける乳首の痛痒感と膣口の拡張感に香澄は甲高い声で喘ぎ、腰を震わせる。昨日からずっと弄ばれ続けていた膣は指による淫らな快楽を植え付けられ、擦られ抉られる悦びによがり狂わされ我を失っている間も一つの行為を意識させられていた…牡の性器で犯されてこそ牝なのだと。口腔を犯され大勢の精液を飲まされ浴びせられながらそれだけは許されたい性行為でありながら、疼き絶頂を迎えさせられ手を口を乳房を性器の様に扱われ牡の器官に服従させられ十七歳の身体はその形を刻みつけられていった。鰓も、裏筋も、幹も、鈴口も、全てが指とは違う。犯される為のもの。屈服させられる為のもの。溺れさせられる為のもの。同じものだが顔と同じ様に人によって皆違う。太さも長さも硬さも保ち時間も。
 この男は、その中でも一、二を争うものだった。
「あああ……っ!」
 もう一昨日より前の自分には戻れない貪婪な疼きに香澄は鳴き咽ぶ。男性の局部を脳裏に浮かべる事すらはしたないのに、品定めの真似事までしてしまうふしだらさにおぞましささえ覚える…だが心を裏腹に膣口にある傘に意識は集中し身体は疼き身悶える。びくんびくんと跳ねる自身の腰が徐々に上下に揺れるのを感じて首を振りたくる少女を嬲り者にするかの様に男は傘をやや深くめり込ませては引き戻す。乳首を抓りながらガラスに先端を押し当てられ擦られ乳房が歪みぶるんと揺れる。
「ベッドで何がしたいんだね?ああん?」
「……。――ゃ……おじさ……ま…いじめないで……ぇっ」
 ここで求めてしまえばもう堕ちるしかない気がして香澄は細い声で哀願した。もう殆ど屈服してしまっていると恐らく男にも伝わってしまっているだろう。
「はあん?虐めるとは心外だなあ。――そうだねぇ、ここでのセックスがそこまで嫌なら…オナニーをして貰おうか」
「え……?」
「昨夜も独りでイキ狂っていたじゃないか」
「で…でもここは……窓で……、外は……」
「ネットでおまんこ弄り回す姿を晒しておいて今更何だい? ――それとも下のコンコースやまさか本社前で股広げてやりたいのかね?」
 男の言葉に凍り付いた香澄はすうっと血の気が引いていくのを感じつつ首を何度も横に振った、悪意のある男達やカメラの前で仕方無くの行為であって望んでの行為ではないと、何度繰り返し訴え嗤われただろうか。無力感に涙が零れ、項垂れる香澄の涙に揺れる視界に階下を行き交う人々の姿が映る。
 男に陵辱されている姿と自慰に耽る姿は意味合いが異なる、だが人の目に一線を越えた姿を晒すのだけは避けたい…もう処女に戻れはしないがそれでも少しでも秘めていたい。
 はぁはぁと熱く乱れる呼吸を繰り返し喘ぐ香澄は窓に縋りついていた手をゆっくりと下ろしていった。指に触れる肌の汗にびくりと震え強張り、早朝の入浴で自ら剃った下腹部の丘に触れて啜り泣く。元からさして性器を隠せていなかった柔毛だったがそれでも自ら剃り落とす惨めさは少女の心を傷つけ、男達の指示で自ら撮影させられた剃る前後の下腹部の携帯画像は自室に戻った時には既にネットに流出していた。産毛に近い細い柔毛は女性用剃刀を当てても抵抗を感じさせるものでなく、一晩経っても男性の無精髭よりも新生児の産毛の様に頼りなく肌に浮かび上がるかどうかというもので、音もなくまた失われていった。元通りになるまでどれだけかかるのだろうか…そう考えた香澄の肢体ががくんと跳ねる。
「ぁあああああ!」
 眼下に人々が行き交う窓辺に裸身を晒したままの少女の白い指に赤く膨れきったクリトリスが触れた瞬間、全身を突き抜けた強い刺激に甘く甲高い嬌声が唇を割った。めり込む猛々しい傘を膣口が淫らに締め付け押し戻そうとする動きを男の腰が更に押し込め、蜜壷の浅瀬での淫蕩で滾る交わりに濃密な潤滑液が太い幹へと伝っていく。

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