齋藤助産院

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ゲストルーム(2002年7月頃)

 私が助産院に決めたのは、フリースタイルで会陰切開をしないで出産したかったからです。ハッピーでいっぱいの雰囲気の中で主人に励まされつつ、半日くらい気分を盛り上げて出産するのが希望でしたが、実際の出産はあっという間でした。

 前々日のおしるしがあり、徐々に収縮が定期的に、そして強くなってきました。当日の朝5時から8分おき、持続時間40秒の収縮が7時間続く間、「まだ、まだ」と思って入院中の主人の食事を作ったり、テレビを見たり、荷物の点検をしたりしていました。ところが突然1時半、まだ心の準備が出来ていないのに、「ぱん!」という音とともにあたたかいものが出て、膝がガクガクッとした次には、今迄とは大違いの陣痛におそわれました。

 今から振り返ると本当に私かなと思えるくらいの勢いで、出血ではないことを確認、助産院、タクシー、会社の主人に電話をし、這うように着替え、ガスの元栓も閉め、家の中の戸締まりをし、タクシーに乗り込みました。車中でどんどん陣痛が進んでしまい、大絶叫の私を運転手さんが励ましてくれました。助産院が見えてくると、大勢が道に出て待っていてくださって「これで助かった」と安堵でいっぱいでした。

 ふるえる足でベッドまで辿り着くと、「もう頭が見えかくれしているよ。ハイリーン!」という声。信じられない気持ちでしたが、私の股から赤ちゃんの髪の毛が覗いているのを見た瞬間、覚悟が決まりました。「主人が間に合わなくても私がしっかりしてがんばるんだ。」と。助産婦さんと一緒にいつも検診で練習していた「フウー」を一心にやって「赤ちゃんが苦しくないように」とそれだけを考えていました。頭だけ出たところでひと泣きしてくれて「元気な赤ちゃんなんだ」と最後の勇気をくれました。そして3時3分、破水から1時間半の大安産でした。おなかの上にのせてもらったときの体温とその軽さを一生忘れられないと思います。分娩後15分して主人がやっと到着し、臍の緒を切ってくれました。

 夢見ていた出産とはだいぶん様子が違いましたが、日に日にかわいくなるわが子は10年前から自分の子だったように思います。喜びでいっぱいです。また、入院中の生活はいろいろ教えていただけて、退院後の生活にも気をつかってくださって、本当に助産院に決めて良かったなと思っています。

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