Re: Title沖縄人とアイヌ人

投稿者[ EK ] 発言日時 [9月4日(水)13時02分26秒]

元の発言 [ Re: Title沖縄人とアイヌ人 ] お名前 [ 牛頭天王 ] 日付 [ 9月3日(火)07時25分31秒 ]

オヤジッチ さん、牛頭天王 さん、こんにちは。議論が発散しないようにまとめてレスします。

>> >> ただ、核の遺伝子やウィルスは人の集団(五島列島の
>> >> 居住者とかアイヌとか)を決めた上での統計的な分析しかできないので、統計(の
>> >> 専門家)が嫌いな私は、やっぱり、先ず疑う。
>> http://www.museum.kyushu-u.ac.jp/WAJIN/132.htmlをご覧ください。これを覆すのは容易じゃありませんネ。

いまだに多地域進化説を堂々と主張しているんですね(埴原先生も単一起源説に転向したのに)。見識といえば見識なんでしょうね。
これに対抗できる屁理屈を作り出すのは容易です。例えば:

# 中央アジアの北寄りのどこかに住んでいたアイヌと琉球人の共通の先祖が3万年前に東へ旅立ち、北寄りのルートを通って1万年(長い時間です)後に北海道へやって来たグループがアイヌであり、南寄りを進んで西日本にやって来たグループが比較的純粋な形で残っているのが琉球人である。彼らは1.8万年前に、長良川のあたりで1万年ぶりの再会を果たした。
アイヌ・琉球人よりさらに古く分かれて最も北寄りに住んでいた人々が、その後南下し、どこかで稲作文化を習得し、2500年前に九州北部へやって来た(どこで稲作文化を習得したんでしょうね。考えてみると不思議です。やはり朝鮮半島かなー)。

時間軸をしっかり持たないと、ごまかされます。
湿型耳垢は、このサイトの図を見ると、ポリネシア的なんですね。
ポリネシア人の最後の故郷は台湾であると考えられていますが、その前は当然中国大陸の沿岸にいた人々でしょう。さらにその前はどこにいたのでしょうね。

>> 統計学で言うと、1000世代もするとラッキーマザーのmDNAが残り他の系統のmDNAは消滅する。
>> つまり、集団間の近親度(分化してからの何世代数)は分かるが、系統そのものが分かるわけではないと思います。

mDNAの解析には2種類の手法があります。
A)人間集団を先ず決めて、集団ごとの遺伝子パターンの頻度を調べ、集団ごとの分岐図を求める。この手法は、核DNAやウィルスや、他のどんな属性にも応用できる。
B)一人ひとり総当りで比較して、個人を要素とした分岐図を作る。これは情報が薄まらずに子供に伝わるmDNA情報でのみ有効。

例えば私は、インドネシアでは南回りの人々と北回りの人々が同じ程度の濃さで混血しているのではないだろうか、だから半分は南回りのオーストラリア人と近い、半分は大陸部の北回りのアジア人と近い、だからモンゴロイドとは非常に遠いオーストラリア人が、インドネシア人を仲介として、モンゴロイドの仲間に入ってしまうのではないか、と疑っているのですが、「インドネシア人」とひとくくりにされると、このアイディアを検証する情報は得られません。
「イブの7人の娘たち」が強調しているのは、このことです。

>> EKさんがこだわるミトコンドリアDNAも先に紹介したページで
>> 『億単位の人口に対しての50−60のサンプルを調べた場合には、一つでもあれば、何かが「有る」という結論は出せるだろう。
>> しかし、何かが「無い」という結論はおろか、「無さそうだ」という見通しも危険すぎないだろうか。』
>> と言っています。
あまり説得力のない屁理屈です。
この手のデータの検証こそ、統計学が最も得意とする分野でしょう。サンプル不足でゆがんだ分布をしている(もっと古く分岐した人がいる可能性がある)か、きれいな分布をしている(その可能性は事実上ない)かは、専門家は当然検証しているんじゃありませんか。

(ちょっと尻切れトンボですが)


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